DNAサンプル提出ガイドライン
サンプル受領・品質確認後に、必要に応じて濃縮・再精製・RNase処理を承ります(別途追加料金)。全ゲノムシークエンシング
- サンプルの種類: ゲノムDNA
- サンプルの純度 (OD260/280): 1.8-2.0
- 推奨DNA量および濃度: >2.0 µg, >20 ng/µl(PCR-freeライブラリ調製ご希望の場合必須)
- 最小必要DNA量: 500 ng
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free), EB, or low TE (<0.1 mM EDTA)
- その他要件: 過度のRNAの混入がないこと。タンパク質・フェノール等の夾雑物の混入がないこと。
- 輸送方法: 凍結済み保冷剤(夏季は必要に応じてクール冷凍便によるご提出を推奨)
ChIP-seq
- サンプルの種類: 免疫沈降により回収されたDNA断片
- サンプルの純度 (OD 260/280): 1.8-2.0
- 推奨DNA量: >50 ng
- 最小必要DNA量: 10 ng
- DNA断片長: 200-300 bpを中心とした、100-800 bpの範囲
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free), BE, or low TE (<0.1 mM EDTA)
- 輸送方法: 凍結済み保冷剤(夏季は必要に応じてクール冷凍便によるご提出を推奨)
エクソームシークエンシング、OncoGxOne™ Discovery がんパネルおよびTargetGxOne™カスタム遺伝子パネル
- サンプルの種類: ゲノムDNA
- サンプルの純度 (OD260/280): 1.8-2.0
- DNA量および濃度: >500 ng, >5 ng/µl
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free), EB, or low TE (<0.1 mM EDTA)
- その他要件: 過度のRNAの混入がないこと。タンパク質・フェノール等の夾雑物の混入がないこと。
- 輸送方法: 凍結済み保冷剤(夏季は必要に応じてクール冷凍便によるご提出を推奨)
カスタムTargetGxOne™ アンプリコンシークエンシング
- サンプルの種類: ゲノムDNA
- サンプルの純度 (OD260/280): 1.8-2.0
- 推奨DNA量および濃度: >1 µg, >20 ng/µl
- 最小必要DNA量: 100 ng
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free), EB, or low TE (<0.1 mM EDTA)
- 輸送方法: 凍結済み保冷剤(夏季は必要に応じてクール冷凍便によるご提出を推奨)
16S rRNA MetaVx™ メタゲノミクスアンプリコンシークエンシング
- サンプルの種類: ゲノムDNA
- サンプルの純度 (OD260/280): 1.8-2.0
- DNA量および濃度: >10 ng, >1 ng/µl
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free), EB, or low TE (<0.1 mM EDTA)
- 輸送方法: 凍結済み保冷剤(夏季は必要に応じてクール冷凍便によるご提出を推奨)
調製済みのライブラリー
- サンプルの種類: ライブラリー調製済みのDNA断片(目的、ライブラリー調製に使用したキット、インデックス配列の情報等を明記すること)
- 推奨濃度: >15 nM
- 分量: ≥20 ul
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free), EB, or low TE (<0.1 mM EDTA)
- アダプターダイマーがないこと。十分なライブラリ収量がある場合には弊社の方で再精製も可能です(有償)。
- 輸送方法: 凍結済み保冷剤(夏季は必要に応じてクール冷凍便によるご提出を推奨)
genoTYPER-NEXT(CRISPRジェノタイピングシークエンシング)
- サンプルの種類 (推奨): 生体あるいは凍結細胞塊
- 推奨細胞数: 106 細胞以上
- 最小必要細胞数: 3x104 細胞以上
- 輸送方法: ドライアイス
- ゲノムDNAを提出する場合は以下の通り:
- サンプルの純度 (OD260/280): 1.8-2.0
- 推奨DNA量および濃度: >1.5µg, >20 ng/µl
- 最小必要DNA量: 500 ng
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free), EB, or low TE (<0.1 mM EDTA)
- 輸送方法: 凍結済み保冷剤(夏季は必要に応じてクール冷凍便によるご提出を推奨)
RNAサンプル提出ガイドライン
ストランド特異的RNA-seq
- サンプルの種類: 全RNA
- サンプルの純度 (OD260/OD280): 1.8-2.2
- 推奨RIN値: ≥8.0(poly-A選択の場合、最低RIN値: ≥6.0)
- 推奨RNA量および濃度・溶液量: >1~2 µg, >50 ng/µl, >10 µl
- 最小必要RNA量: 500 ng
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free)
- その他要件: 過度のゲノムDNAの混入がないこと。rRNA枯渇法ご希望の場合はDNase処理必須。タンパク質・フェノール等の夾雑物の混入がないこと。
- 輸送方法: ドライアイス
Small RNA-seq
- サンプルの種類: 全RNAもしくは単離精製済みの Small RNA
- サンプルの純度 (OD260/OD280): 1.8-2.2
- 推奨RIN値: ≥6.0
- 推奨RNA量および濃度: 全RNA: >3 µg, >200 ng/µl, 単離精製済みのSmall RNA: >50 ng, >5 ng/µl
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free)
- その他要件: RNAの抽出精製に使用したキット・手法がSmall RNAに対応していること。全RNAでのご提出を推奨。
- 輸送方法: ドライアイス
ターゲットRNA-seq
- サンプルの種類: 全RNA
- サンプルの純度 (OD260/OD280): 1.8-2.2
- 推奨 RIN値: ≥6.0
- 推奨RNA量および濃度・溶液量: >2 µg, >50 ng/µl, >10 µl
- 最小必要RNA量: 1 µg
- 再懸濁溶液: 純水(DNase/RNase-free)
- その他要件: 過度のゲノムDNAの混入がないこと。タンパク質・フェノール等の夾雑物の混入がないこと。
- 輸送方法: ドライアイス
Ultra-Low Input RNA-seq
- サンプルの種類: 微量の全RNAあるいは溶液に懸濁した細胞
- 推奨RNA量または推奨細胞数: 20 ngの全RNAもしくは1,000細胞以上
- 細胞で提出する場合は、TriZolあるいは類似の試薬に懸濁して提出を推奨。1,000細胞以下のより少ない細胞を提出予定の場合はお問い合わせください。細胞でご提出の場合はRNA抽出精製費用が別途かかります。
- その他要件: 対応可能な生物種はヒト・マウス・ラット。その他の生物種の場合は、お問い合わせください。RNAで提出の場合は原則DNase処理必須。タンパク質・フェノール等の夾雑物の混入がないこと。
- 輸送方法: ドライアイス
シングルセル遺伝子発現・レパトア解析(10x Genomics Chromium Contollerを用いたシングルセル解析サービス)
- サンプルの種類: 分散済みの凍結細胞(直接持ち込み、出張実施にも対応します。お問い合わせください。)
- 生存率確認、予備含め、1サンプルあたり2~3本を推奨
- 細胞の生存率: 再融解後、90%以上(提出前に、凍結融解後の生存率をご確認願います)
- 必要細胞数: 1 ml中、約1,000,000細胞(CITE-Seq、死細胞除去ご希望の場合は1x 10^7細胞)
- 再懸濁溶液: 凍結保存液 (市販のセルバンカー等)
- その他要件: お問い合わせください。
- 輸送方法: ドライアイス
Stereo-seq空間的遺伝子発現解析
- アゼンタから送られるChip PまたはChip Tに、OCT包埋凍結組織切片を10µm厚でマウント
- アゼンタから送られるFFPE Chipに、FFPE組織切片を10µm厚でマウント
- 輸送方法:凍結切片はドライアイス、FFPEサンプルは凍結済み保冷剤
未抽出サンプル
全ての抽出作業について最善の努力をいたしますが、結果に関わらず、料金が発生いたします。また一部の抽出にかかるキットの調達には別途料金がかかる場合がございます。
FFPEサンプル
- 推奨スライド数: 4枚以上のFFPEスライド
- 最小必要スライド数: 2枚のFFPEスライド
- 固定済み試料の厚さ: 5µm-20 µm
- 固定済み試料の大きさ: 150 mm2以上
- 輸送方法: 常温/凍結済みの保冷剤
細胞ペレット
- 推奨細胞数: 106 細胞
- 最小必要細胞数: 104 細胞
- 輸送方法: ドライアイス
新鮮凍結組織
- 推奨量: 10 mg
- 最小必要量: 2 mg
- 輸送方法: ドライアイス
ウイルス粒子
- 推奨量: 1 ml以上の上精
- ウイルス価: 1 mlあたり5×109 細胞以上
- 輸送方法: ドライアイス
全血
- 推奨サンプル数: 1サンプルあたり2本(1本は予備)
- DNA抽出の場合、推奨量:500 µl、最小必要量200 µl(サンプル1本あたり)
- RNA抽出の場合、推奨量:2.5 mL(PAXgene Blood RNA Tubeの使用を推奨)
- 輸送方法: 新鮮な生体試料は凍結済みの保冷剤を、凍結済み試料はドライアイスを使用
血漿 / 血清
- 推奨サンプル数: 1サンプルあたり2本(1本は予備)
- 推奨量: 10 ml(サンプル1本あたり)
- 最小必要量: 5 ml(サンプル1本あたり)
- 輸送方法: ドライアイス
糞便
- 推奨量: 100 mg
- 最小必要量: 50 mg
- 輸送方法: ドライアイスあるいは凍結済みの保冷剤
唾液
- 推奨量: 1 ml
- 輸送方法: ドライアイスあるいは凍結済みの保冷剤
土壌
- 推奨量: 100 mg
- 最小必要量: 50 mg
- 輸送方法: 常温あるいは凍結済みの保冷剤
水
- 推奨量: 100 mL
- 最小必要量: 20 mL
- 輸送方法: 常温
綿棒
- 推奨サンプル数: 1サンプルあたり2本(綿棒2本をそれぞれ別々のチューブに入れること、うち1本は予備)
- 輸送方法: 常温
固定済み針生検
- 推奨サンプル数: 4本
- 最小必要数: 1本
- 推奨される注射針のサイズ: 直径1-2 mm; 長さ5 mm以上
- 輸送方法: 常温あるいは凍結済みの保冷剤
急速凍結済み針生検
- 推奨量: 10 mg
- 最小必要量: 3 mg
- 輸送方法: ドライアイス
サンプル受領後の品質確認概要
以下の項目について品質管理(QC)を実施し、サンプル受領後1-2営業日以内に結果を報告いたします。
DNA | RNA | 調製済みライブラリー | |
---|---|---|---|
Agilent BioAnalyzer/TapeStation | |||
Qubitアッセイ |
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ゲル電気泳動 |
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記載のないアプリケーション・サンプル種、または最低要件に達しないサンプルの提出については、弊社カスタマーサポートスタッフにご相談ください。
電話:03-6628-2950
電子メール: NGS.Japan@azenta.com
サンプル送付方法
サンプルには、60-で始まるオーダーレシートとサンプル情報シートを印刷して同封してください。
サンプル情報シートは印刷版と電子版が必要です。電子版はオンラインご注文システムCLIMS上よりご提出になるか、
ご記入・ご提出で不具合のある場合はエクセル版のサンプル情報シート(こちらよりダウンロード)にご記入の上、NGS.Japan@azenta.comまでメール添付にてご提出ください。
サンプルの梱包および発送手順の詳細は以下のページに記載しております。
『DNA/RNAサンプルの梱包および国内発送の手順』を表示
サンプル発送先:
アゼンタ株式会社
〒142-0043 東京都品川区二葉二丁目9番15号 NFパークビルディング4階 NGS受託サービス
電話:03-6628-2950
電子メール:NGS.Japan@azenta.com
ご利用前の諸事項
ご利用手順およびサンプル情報シート(必要な項目をクリックしてください。新しいページが開くかファイルがダウンロードできます。)
受託サービスご利用上の諸注意
- ガイドラインの最低要件に満たない場合、およびサンプル調製法、サンプル採取後の保管条件などでご不明な点はご相談ください。
- シークエンシング品質はライブラリの性質等に影響を受けますので、調製済みライブラリをご提出の場合はデータ量・品質の保証等できかねますこと、ご了承ください。
- ガイドラインを満たさないサンプルおよび一部のアプリケーション(シングルセル解析、Ultra-Low Input RNA-Seqなど)では、ライブラリ調製不良、シークエンシングデータ量不足等のリスクがございますこと、ご理解、ご了承ください。
- サンプル情報シートの電子版(CLIMSからあるいはメール添付で提出)および印刷版(サンプルに同梱)が作業開始に必須です。ご提出のない場合は納期の遅延につながりますのでご協力をお願いいたします。
- ご提出のサンプルの保管期間は解析完了・納品後、約6ヶ月(サンプル受領後、最長9ヶ月)となります。保管期間を過ぎたサンプルはお断りなく弊社の方で処理させていただきます。
- ご提出サンプルのご返却は原則として応じておりません。ご希望の場合はご相談ください。