DNAシーケンシングに向けたサンプル提出ガイドライン
サンガーシーケンシングで最良の結果を出せるよう、可能な限りAzentaのサンプル提出ガイドラインに従うよう強く推奨します。ご質問がある場合には、弊社の技術サポートがお手伝をいたします。
電子メール | 電話(03-6628-2950)
細菌、ファージ、BAC DNA
細菌コロニー、グリセロールストック、環状ゲノムを持つファージ(上清またはプラーク)、またはBAC DNAからシーケンシングを行う場合は、サービスの種類として「カスタム」をお選びください。これらのサービスについては納期が1日延長されます。
それぞれの反応につき、お使いのプライマー5 µl(濃度5 pmol/µl(5 µM))を、1.5または0.5 mlチューブに入れてラベルを付けてください。
細菌コロニー
細菌クローンは寒天プレートに載せ、パラフィルムで覆ってください。
- 間隔:コロニー間のスペースが寒天プレート上で十分に保たれていることを確認してください。 配送中にプレート上で異常増殖する確率を最低限に抑えるため、コロニーが成長する余裕を持たせてください。
- ラベル付け:シーケンシングが必要なコロニーを丸で囲んで示します。複数のプレートを提出される場合は、該当する注文追跡番号をそれぞれのプレートに記してください。同じ追跡番号が割り当てられたプレートを複数提出される場合は、提出フォームに記入したサンプル名が、プレートに記した名前としっかり一致していることを確認してください(「プレートAコロニー1」など)。
- 発送:コロニーを寒天プレートに載せ、緩衝材を詰めた箱に入れて室温で発送(標準の翌日配達便)します。Azentaドロップボックスもご利用になれます。集荷場所と集荷時間については当社までお問い合わせください。注意:土曜日はサンプルを受領しておりません。金曜日にサンプルを発送される場合は、事前にAzenta技術サポート(1-877-436-3949、オプション2)にご連絡ください。
ヒント:交差汚染を防ぐための最良の方法は、寒天プレート上でコロニーを格子状に増殖させることです。これは、プラスミド調製などの下流用途において、クローンを追跡する必要がある場合にも役に立ちます。プレートの背面に、アルコール耐性のある消えないインクでグリッドを描きます。
当社は、寒天プレート上にランダムに分散したコロニーのシーケンシングもお引き受けします。シーケンシングの完了後、プラスミド調製などの下流用途において陽性クローンをお使いになる予定の場合はその旨をお知らせください。その際は、DNAシーケンシング注文フォームの「コメント」欄に、「シーケンシング後にDNA調製サービスが必要となる可能性あり – コロニーにラベル付けをすること」と記入してください。
グリセロールストック
それぞれの反応につき、10~50 µlのグリセロールストックを提出してください。
- 調製:8~30%のグリセロールで培養した細菌を1.5 mlまたは2 mlのマイクロチューブに入れて用意します。シーケンシングするサンプルの数が多い場合は、96ウェルプレートを使用します。
- 発送:グリセロールストックサンプルはドライアイスを用いて発送する必要があります。当社は土曜日にサンプルを受領していないため、金曜日にグリセロールストックを発送するのは避けてください。また、ドライアイスが入った小包は、Azentaドロップボックスに入れないでください。
環状ゲノムを持つファージ
50 µlのファージ上清を8連PCRチューブまたは1.5 mlマイクロチューブに入れて提出するか、ファージプラークをシャーレに載せてお送りください。
- 滴定:注文フォームの「コメント」欄に滴定量を記してください。
- 大規模プロジェクト:試験的研究の設定について、当社にお問い合わせください。通常は希釈を3~4回行い、最適なシーケンシング条件を特定します。
細菌人工染色体(BAC DNA)
BAC DNAのシーケンシングは難しい作業であるため、DNAとプライマーの濃縮ストックを用意するようお願いしております。
- BAC DNA:それぞれのシーケンシング反応につき、15 µlの溶液に2.5 µg以上入れてお送りください。BAC DNAの濃度は最低でも150 ng/µlでなければなりません。
- プライマー:それぞれの反応につき、5 µl(濃度10 pmol/µl(10 µM))を1.5または0.5 mlチューブに入れ、ラベルを付けてください。
- 大規模プロジェクト:試験的研究の設定について、当社にお問い合わせください。
注記:BAC DNAのシーケンシングでは、納期が1日延長されます。