困難なテンプレートのシーケンシング
困難なテンプレートは、その二次構造、大きなサイズ、高GC含量、そして他の内在性要素が原因で、シーケンシングにおける課題となる場合があります。標準的なDNAシーケンシングプロトコルは境界型のケースに対しては問題なく機能することもありますが、困難なテンプレートについてはAzentaが特別に開発した代替プロトコルが最適です。
困難なテンプレートを対象としたAzentaの代替プロトコルは、反復を避けることで時間と費用を節約できるようになっています。
注文
困難なテンプレートの代替プロトコル
代替プロトコルの利点を得られるテンプレートの例として、以下が挙げられます。
- GCリッチ: GC含量が60%を超えるテンプレート、または小さな領域に高GC含量が集中しているテンプレート
- ヘアピン構造: 2つの逆位反復(少なくとも3個のヌクレオチドによって分離)が含まれる配列
- 反復: 特定のジヌクレオチド反復またはトリヌクレオチド反復
- バンド圧縮の原因となるモチーフ 主に5′-YGN1-2ARモチーフ(Y:ピリミジン、R:プリン、N:任意の塩基)
- 細菌人工染色体(BAC): サイズが50 kbを超えるあらゆる構造体
テンプレートの例
事例1:小ヘアピンRNA(shRNA)テンプレートシーケンシング
RNAiの研究で用いられる小ヘアピンRNAテンプレートは、その二本鎖またはヘアピン構造が原因で、シーケンシングにおける難題(早期停止や不明瞭性など)となることがよくあります。当社独自のRNAiプロトコルでは、お客様に優れた結果を生み出すことができるため、時間と費用の節約になります。比較として、以下のクロマトグラムをご覧ください。
事例2:反復 / GCリッチテンプレートのシーケンシング
反復 /GCリッチテンプレートには特殊な二次構造が含まれており、融点も異なります。高GC含量およびヘアピン構造を含むDNAは変性が比較的難しく、非常に困難なシーケンシングとなります。
当社独自のヘアピン / GCリッチプロトコルでは、シグナルを強化し、GC領域のピーク高を均一化させることで、優れた結果が生み出されます。
50 kbを超える構造体を対象としたBAC末端シーケンシング
細菌人工染色体(BAC)、コスミド、フォスミド、バクミドなどの大型の構造体は、そのサイズとテンプレート内のノンターゲットDNAの干渉が原因で、従来のサンガーシーケンシングプロトコルでは厄介な存在となっていました。Azentaが独自に開発したBACプロトコルでは、これらの大型の構造体を直接シーケンシングする際に直面する課題を克服していることから、標準のプロトコルよりも成功率が高まっており、長いリード長も効果的に取得できます。
BACプロトコルについて詳しくは、当社の技術サポートにお問い合わせください:
電子メール | 電話(03-6628-2950)
Azentaは、処理が難しいテンプレートを伴う 作業を成功に導くために社内開発された、 改良プロトコルを用いた難解テンプレートシーケンシング サービス(上記を参照)を提供しています。これらの代替プロトコルは、その長年にわたる 現場での使用により、クラス最高の結果が もたらされることが実証されています。
Azentaは、技術サポートチームが個々のお客様に 科学的コンサルティングとカスタム式ソリューションを 提供することで、お客様に特有のDNAシーケンシングニーズを満たします。
博士号を持つ複数の科学者から成る当社のフレンドリーな技術サポートチームが、お客様の問題を解決できるよう親身になってご相談に乗ります (月~金曜日の午前8時~午後8時(東部標準時))。 Azenta技術サポートは、お客様が週末にかけて 研究を進められるよう、土曜日にも結果を 掲載いたします。
注文方法
*同日サービスをご利用になる場合、東部標準時(EST)の午前10時までにサンプルがGENEWIZニュージャージー研究所に届く必要があります。 直接的シーケンシングテンプレートについては、同日サービスはご利用になれません。