DNAシーケンシングに向けたサンプル提出ガイドライン
サンガーシーケンシングで最良の結果を出せるよう、可能な限りAzentaのサンプル提出ガイドラインに従うよう強く推奨します。ご質問がある場合には、弊社の技術サポートがお手伝をいたします。
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テクニカルノート
シーケンシングプライマーの設計に関するヒント
プライマーがテンプレートにしっかりと結合していることを確認します。プライマーの結合が不十分だと、低質の結果につながる可能性があります。最適なシーケンシングプライマーの特徴:
長さはおよそ18~24塩基
融点(Tm)は50~60度
GC含量はおよそ45~55%にする
3’末端はGまたはCにする
3’末端がテンプレートで補足されている
ヒント:プライマーを準備・使用する際には、「pmol/μl = µM」の法則を忘れないでください。
PCR産物の精製に関するヒント
PCR産物は、ゲル抽出 / 水への溶出、または酵素処理を介して精製する必要があります。PCR反応で複数の産物が生成される場合(バンドが複数存在する場合)、ゲル抽出を使用してください。PCRバンドの数がひとつしかなく、AzentaにPCRクリーンアップ手順を依頼されたい場合は、「カスタム」サービスをご注文し、「特別リクエスト」の列で「PCRクリーンアップ」をお選びください。精製済みのPCR産物に必要とされるDNAを同じ量だけお送りください。また、PCR産物のゲル画像(各ウェルの充填量とラダーの容量 / 質量がはっきり記されているもの)も同封してください。
PCRクリーンアップをご希望の場合は、USB CorporationのExoSAP-ITキット(カタログ番号78200)を使用するよう推奨します。
DNAシーケンシング向けに最適なテンプレート濃度を特定する作業に関するヒント
プラスミドについては、10 ng/µlをテンプレートの長さ(kb)で乗算します。最適なプラスミドの濃度 = 10 ng/µl x kb
例:4.5 kbのプラスミド(ベクター + インサート)をお持ちの場合、プラスミドのサイズ(kb)を10で乗算します。その結果、シーケンシングの最適な濃度は45 ng/µlとなります。10 µlのテンプレートが必要なため、450 ngのプラスミドを提出していただきます。
精製PCR産物については、2 ng/µlをテンプレートの長さ(kb)で乗算します。
最適なPCR産物の濃度 = 2 ng/µl x kb
例:700 bpのPCR産物をお持ちの場合、産物のサイズ(kb)を2で乗算します。その結果、シーケンシングの最適な濃度は1.4 ng/µlとなります。10 µlのテンプレートが必要なため、14 ngの精製PCR産物を提出していただきます。